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かれおばな

枯尾花

関根 黙庵

線上閱讀関根 黙庵《枯尾花(かれおばな)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,502 字 · 11 頁

青空文庫

力が無いと、涙を流して話すのを、秀調哀れに思いその鰻を与えしに、彼はペロリと食て厚く礼を言い、出て往た後間も無く八重吉が戻って、その話を聞きまたしても畜生がと、大層立腹せしに驚き秀調その訳を訊ねしに、こは当楼の後ろの大薮に数年住でいる狸の所為にて、毎度この術で高味ものをしてやらるると聞き、始めて化されたと気が付て、果は大笑いをしたが、化物と直接応対したのは、自分斗りであろうと、誇乎に語りしも可笑し。

◎維新少し前の事だ、重罪犯の夫婦が伝馬町の牢内へはいった事がある、素より男牢と女牢とは別々であるが、或夜女牢の方に眠りいたる女房の元へ夢の如く、亭主が姿を現わし、自個も近々年が明くから、草鞋を算段してくれと云う、女房不審に思ううち、夢が消てしまった、大方夫婦の情で案じているから、こんな夢を見るのだろうと思いおりしに、翌晩から同じ刻限に三晩続け、殊に最後の夜の如きは、愚痴ッぽい事を云て消失た、あまり不思議だから女房は翌日、牢番に次第を物語った、すると死刑になる囚人には、折々ある事だ願ってみろと言れ、右の趣を石出帯刀まで申し出で、聞済みになりて草鞋を下げ渡されたが、その翌日亭主は斬罪に行なわれ、女房は重追放で落着した