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うめづしえんおうでん
梅津只円翁伝
杉山 萠円
線上閱讀杉山 萠円《梅津只円翁伝(うめづしえんおうでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 65,582 字 · 130 頁
六平太先生を中心とする演能の開催に努力し、その他数次の演能を開催して流風の宣揚に力めたものであるが、大正の大震災後に至り現師範梅津正利氏が来福するや更に一段の緊張を来し、両者相提携して同地方の能楽に於ける研究法の是正と、流勢の拡張に努力した。
かくの如く福岡の喜多流の今日在るは全く故只圓翁の遺徳を基礎としたもので、翁の遺訓は今以て他流の人士の間にも伝わり、翁の清廉無慾と翁の堂々たる芸風とは今も尚流内の人口に膾炙している。
然るに博多順正寺に在る只圓翁の墓は、後嗣梅津謙助氏が遠隔の地に居らるる故か久しく忘れられていた。ただ旧門下で小謡組であった佐藤文次郎氏が毎年忌日忌日に参詣するほか、藤原宏樹氏、柴藤精蔵氏が時折参詣するばかりで、正月の元旦に梅を持って参詣に行く事にきめていた筆者もその後怠り勝ちになって、勝手な時や序の時に立寄って拝む位の不孝さに陥っていた。
然るに昨昭和八年の七月初旬に例年の如く只圓翁の墓を訪うた佐藤文次郎氏は、「梅津只圓翁墓」と刻んだ墓石がいつの間にか「梅津家累代墓」一基に合葬されてアトカタもなくなっているのに驚き、急に主となって奔走して旧門下古賀得四郎氏、同柴藤精蔵氏、同筆者等に謀った結果、銅像建設の議が起った。