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えどかとうきょうか
梵雲庵雑話
淡島 寒月
線上閱讀淡島 寒月《梵雲庵雑話(えどかとうきょうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 頁
私の日本文学の研究の動機の一つは、まったくそこにあったのである。
二十二、三歳の頃――明治十三、四年頃――湯島へ移り、図書館で読書している間に、草双紙を読み、『燕石十種』(六十冊)――これは達磨屋吾一が江戸橋の古本屋で写生して、東紫(後で聞けば関根只誠氏)に贈ったものであった。――を読み、毎日々々通って写本した。その頃石橋思案、幸田成行の諸君と知己になったのである。私は明治二十二年頃、一切の書物から離れてしまったが、それまでには、私の口からこんなことを申すのは口幅広いことのようであるが、浮世草紙の類は、一万巻は読んでいると思う。この頃『一代男』を一円で買ったものであるが、今日でも千円はしている。思えば私は安く学問をしたものである。
黒髪をあだには白くなしはせじ、わがたらちねの撫でたまひしを、という愚詠をしたが、今白髪となって何の功もないことを恥じている。
(大正十四年三月『早稲田文学』二二九号)