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えどかとうきょうか
梵雲庵雑話
淡島 寒月
線上閱讀淡島 寒月《梵雲庵雑話(えどかとうきょうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 頁
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向島は桜というよりもむしろ雪とか月とかで優れて面白く、三囲の雁木に船を繋いで、秋の紅葉を探勝することは特によろこばれていた。季節々々には船が輻輳するので、遠い向う岸の松山に待っていて、こっちから竹屋! と大声でよぶと、おうと答えて、お茶などを用意してギッシギッシ漕いで来る情景は、今も髣髴と憶い出される。この竹屋の渡しで向島から向う岸に渡ろうとする人の多くは、芝居や吉原に打興じようとする者、向島へ渡るものは枯草の情趣を味うとか、草木を愛して見ようとか、遠乗りに行楽しようとか、いずれもただ物見遊山するもののみであった。
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向島ではこれらの風流人を迎えて業平しじみとか、紫鯉とか、くわいとか、芋とか土地の名産を紹介して、いわゆる田舎料理麦飯を以って遇し、あるいは主として川魚を御馳走したのである。またこの地は禁猟の域で自然と鳥が繁殖し、後年掟のゆるむに従って焼き鳥もまた名物の一つになったのである。如上捕捉する事も出来ない、御注文から脱線したとりとめもないものに終ったが、予めお断りして置いた通り常にプレイする以外に研究の用意も、野心もない私に、組織的なお話の出来ようはずがないから、この度はこれで責をふさぐ事にする。