輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 頁

青空文庫

ヤブランに至っては全然万葉歌の何れにも無関係で、この品は断然同集より追い斥けらるべきものである。

『万葉集』の三の巻に

奥山の菅の葉凌ぬぎふる雪の消なば惜しけむ雨なふりそね

という歌がある。万葉学者はこの歌の菅を山菅としそれが麦門冬であるとしていれど、それは誠に不徹底な想像説たる事を免れ得ない。何とならば元来麦門冬は決して奥山には生えていないからである。ゆえに古名ヤマスゲのリュウノヒゲでも、またあるいはヤブランでもこれを奥山で得ることは全く出来ない。右の二つの植物は里近かの極低い岡かその麓の地かあるいは平地かに生えているに過ぎない。ゆえにこの歌の菅は Carex 属のある種類であるカンスゲか何かを指したものであろう。カンスゲなら奥山にも生じている著しいスゲで、これはその名の示すが如く雪の降る寒中でも青々と繁茂している常磐の品である。こんな奥山のスゲを想像してこそこの歌に妙味がある。

また『万葉集』の十一の巻に

烏玉の黒髪山の山草に小雨ふりしき益益思ほゆ

という歌があるが、この中にある山草はすなわち山菅であろうといわれているが、このヤマスゲも万葉学者は麦門冬のヤマスゲと思っているでしょう。