輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《樅ノ木は残った(もみノきはのこった)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 148,519 字 · 296 頁
した、もしも侯に、幕府から譴責されるほどの不行跡があったとすれば、それを傍観していた重臣のかたがたに責任がある筈だ、ところが、――雅楽頭から注意があると、まるでそれを待っていたかのように、すぐさま、重臣会議をひらいて、侯の隠居をきめてしまった、むつの守綱宗公は、おと年、万治元年九月に家督されてから、まる二年にもならぬのに、早くも御隠居ときめられたのですよ」
里見十左衛門の四角に構えた躯が、感情の激しい動揺のために、こまかくふるえだし、温和な蜂谷六左衛門は途方にくれたように、ぎごちなく持った盃に眼をおとした。
「それもいい、隠居願いがとおればまだしもだったが、幕府はそれをにぎりつぶして、なんと、逼塞という手を打って来た、――かねて不行跡のおもむき、上聞に達して、という、八日か九日の曲輪がよいが将軍家に知られたという、いかに形式とはいいながらあまりにばかばかしい、かてて加えて、渡辺、坂本、畑、宮本の四人が、侯に放蕩をすすめたという理由で暗殺された、それも上意討という名目でです」と七十郎はなお続けた、「かれら四人は忠臣ではなかったかもしれない、坂本八郎左などは、――さっき聞いたばかりだが、里見さんでさえ斬ろうとしたことがあるそうだ、おそらく、曲輪などへ供をしたのも事実でしょう、けれども、その罪を糾明もせずに、いきなり