輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
線上閱讀下村 湖人《次郎物語(じろうものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 117,781 字 · 235 頁
それには大沢の在校中の言動があずかって力があったことはいうまでもない。ことに、彼が鉄拳制裁問題で闘って以来、彼の下級生からうけた信望は大したものであった。それがやがて五年生の大部分にも反映して、朝倉先生が心配したように、彼らが二派にわかれて争うというようなことにもならないですんだ。こうして彼の存在が生徒たちの眼に大きく映るにつれて、白鳥会員全体が、何か犯しがたい力をもっているもののように思われて来たのである。
次郎の心境も、この一年あまりの間に、たしかにいくらかの進歩を見せた。周囲の思わくにこだわるくせからは、まだすっかりぬけ切ってはいなかったが、こだわったあとで、それを取り繕ったりするような二重のこだわりは、よほど少くなっていた。それだけに、彼自身の気持もいくらか軽くなり、周囲の人々も、彼が次第に快活になって行くのを喜んだ。
「本田も、このごろ、いくらかすべりがよくなったようだね。しかし、上滑りは禁物だ。」
朝倉先生は、白鳥会の集まりの時に、一度そんな事を彼に言った。――白鳥会では、恭一がまだ在校していたころは、恭一を「本田」と呼び、次郎を「次郎君」