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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

線上閱讀下村 湖人《次郎物語(じろうものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 117,781 字 · 235 頁

青空文庫

「ほっとけよ、誰が何と言ったって、平気さ。」

と、次郎の期待とは、まるであべこべの方向に彼を励ますだけだったのである。

次郎は、新賀にそんなふうに言われると、ますます自分の本心をはっきり言うことが出来なかった。そして家に帰りついて、新賀と二人、机のはたに坐りこんでからの彼は、とかく沈默がちになり、新賀に来てもらったことをいくらか後悔さえしていた。

新賀は、そうなると、いよいよはげしい言葉をつかって、彼を元気づけることにつとめた。そして、「なあに、処罰ぐらい、屁でもないよ。」とか、「頑張るさ。君さえ頑張りゃ、みんなできっと応援するよ。」とか、成行次第では自分が主になって、一騒動起しかねないようなことまで言うのだった。

そんなふうで、おおかた小一時間も話しているうちに、恭一が帰って来た。大沢をつれて来たらしく、階段で二人の話声がきこえた。次郎はそれを聞くと、急に救われたような気になった。

大沢は、部屋にはいると、

「やあ。」

と二人に声をかけて、すぐあぐらになりながら、新賀にたずねた。

「次郎君と同じ組かい。名は何というんだい。」

新賀の方では、大沢は上級生でもあり、「親爺」