輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぶどうむもん

武道無門

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《武道無門(ぶどうむもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,130 字 · 24 頁

青空文庫

「そんなことかも知れぬ、然しまあ黙って見ているがよい」

忠善は気にも掛けぬそ振りだった。

尾張大納言義直は、その頃しきりに武者追いを催していた。家中の将士を挙げて甲冑をさせ、野戦の演習をするのである。城東の大馬場で行うこともあり、城外遠く守山のあたりまで押出すときもあった。……忠善はその軍配をも仔細に視た。それから城郭の探査にかかった。……名古屋城はいうまでもなく、加藤清正が総大将となり、外様大名二十余名の協力に依って築かれた不落の名城で、その地割、繩張、濠廻し等の結構は、野城として完璧を謳われたものである。忠善は城下の糸問屋を便りに、お納戸方に手蔓を得て、曲輪内の小馬場近くまではいることが出来た。目的は内濠である。内濠の深さである。麻売りに託して数回お納戸方へ通ううち、忠善は遂にその好機を掴んだ。

それは端午の節句の前日であった。城内は通る人も少なく、たまに往来するのは祝日の品を運ぶ商人とか、下僕、使い奴などが多かった。大手口外の安養寺から、巾下門の方へかかるところまで来ると、忠善主従は四辺を見廻しながら内濠の方へ歩を移した。「小弥太ぬかるな」