輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しけんといきなわ

死剣と生縄

江見 水蔭

線上閱讀江見 水蔭《死剣と生縄(しけんといきなわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,104 字 · 31 頁

青空文庫

邪推して見れば毒薬でも服まされたか知れなかった。

それからお鉄の家に引取られてというものは、血が濁り、筋が緩み、気力が衰えて、如何にも斯うにも成らなかった。痴呆の如くに成るのみで有った。

お鉄の家は代々の目明しで有った。祖父が別して名高かった。火渡り甚右衛門は養子なので有った。それで捕物に就いての知識は却ってお鉄の方が委しかった。

「捕縄の掛け方なら、私に及ぶ者は常陸下総上総にも有りますまい」

お鉄の自慢はそれだけの実力が有り余っていた。女ながらも掛縄、投縄、引縄、釣縄、抜縄、何でもそれは熟練していた。捕縄の掛け方に就いても、雁字搦み、亀甲繋ぎ、松葉締め、轆轤巻、高手、小手、片手上げ、逆結び、有らゆる掛け方に通じていた。

総角、十文字、菱、蟹、鱗、それにも真行草の三通り宛有った。流儀々々の細説は、写本に成って家に伝わっていた。

竜次郎は其捕縄に就いても興味を持ち、退屈凌ぎに写本は残らず読んで、それから益々研究心を起こして、実地をお鉄に就いて学んだので有った。

「これでも一子相伝ですが、貴郎にですから伝授しましょう。併し昼間はどんな事が有っても授けられぬと、ちゃんと禁じて有りますから、真夜中に教えて上げましょう」