輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
えいじつしょうひん
永日小品
線上閱讀夏目 漱石《永日小品(えいじつしょうひん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 50,000 字 · 100 頁
「これが何にでも変化する。衣服にもなれば、食物にもなる。電車にもなれば宿屋にもなる」
「下らんな。知れ切ってるじゃないか」
「否、知れ切っていない。この丸がね」とまた大きな丸を描いた。
「この丸が善人にもなれば悪人にもなる。極楽へも行く、地獄へも行く。あまり融通が利き過ぎるよ。まだ文明が進まないから困る。もう少し人類が発達すると、金の融通に制限をつけるようになるのは分り切っているんだがな」
「どうして」
「どうしても好いが、――例えば金を五色に分けて、赤い金、青い金、白い金などとしても好かろう」
「そうして、どうするんだ」
「どうするって。赤い金は赤い区域内だけで通用するようにする。白い金は白い区域内だけで使う事にする。もし領分外へ出ると、瓦の破片同様まるで幅が利かないようにして、融通の制限をつけるのさ」
もし空谷子が初対面の人で、初対面の最先からこんな話をしかけたら、自分は空谷子をもって、あるいは脳の組織に異状のある論客と認めたかも知れない。しかし空谷子は地球より大きな火事を想像する男だから、安心してその訳を聞いて見た。空谷子の答はこうであった。
「金はある部分から見ると、労力の記号だろう。