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けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき
決戦川中島 上杉謙信の巻
線上閱讀坂口 安吾《決戦川中島 上杉謙信の巻(けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,278 字 · 19 頁
先頭の女は余分の下駄一足をぶら下げており、
「これ、アンタにやるさ」
と余の鼻先へ突きだした。みな相当の年配であった。
「あなた方は何者だね」
「PTAの婦人連盟らがね」
彼女らは余の領内の女傑もしくは女の顔役とも呼ぶべき連中であるらしい。余が謙信であることを知る者のなかったことは幸いであった。
彼女らは概ね余よりも水練が達者であったが、中には佐渡まで行くつもりかと思われたほど沖合遠く泳ぎ去り平然と泳ぎ戻った女傑も三四いたのである。いずれも余と同年配、三十二三の額に小ジワの現れた女性であった。面相は香しからぬものがあったが、悠々たるその態度。余が感じたのは「馬力」の一語につきる。余は戦場の兵隊にもかかる馬力を感じたことはなかったのである。
馬力は戦力であるか。もしくは単に馬力にすぎないのであるか。かかる馬力が春日山城に安泰をもたらす力であるや否や、余の頭はいささか混乱した。
バイを食して大悟す
タイル張りの浴室に海水を洗い落して、余が二階へ戻ると、放善坊が性こりもなく一句したためて余に示した。
大海は洋々と童貞をつつみ
PTAのオバサンとアヤメ分たず