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ほうねんぎょうでん

法然行伝

中里 介山

線上閱讀中里 介山《法然行伝(ほうねんぎょうでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 66,110 字 · 131 頁

青空文庫

配流された地方土民たちは別れを惜しみ京都の門弟達は再会を喜ぶ。

かくて配所を出でて、畿内に上り、摂津国押部という処に暫く逗留していたが、ここで念仏門に入った老若男女が夥しかった。

左様にして都のうちへはまだ出入りを許されない間摂津国勝尾寺に暫く住んでいた。この寺の西の谷に草庵を結んで住んでいると、僧達の法服が破れてみにくかったから弟子の法蓮房に京都の檀那へ云い遣わして装束を十五具整えて施された。寺僧はよろこんで、臨時に七日の念仏を勤行した。

またこの寺には一切経がないということを聞いて法然は自分所持の一切経一蔵を施入した処、住僧達喜びの余り老若七十余人華を散し、香をたき、幟を捧げ、蓋を※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)してお迎えをした。この経論開題供養の為に聖覚法印を呼び招くことになった。法印はこの使命を受けて師弟再会を喜びながら導師を勤めたが、その時の表白文が残っている。

かくて勝尾寺の隠居も最早四カ年になった。京都への出入がまだ許されない。処が建暦元年夏の頃上皇が八幡宮に御幸のあった時一人の倡妓があって、王者の徳失のことを口走り出した。