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ほうねんぎょうでん
法然行伝
中里 介山
線上閱讀中里 介山《法然行伝(ほうねんぎょうでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 66,110 字 · 131 頁
そこで法然が、この兼実の請を容れて弟子の安楽房に筆を執らせて著作をしたのが有名な「撰択集」である。
この時の執筆者安楽房というのは外記入道師秀という者の子であるがこの時その撰択集の第三章を筆写せしめられた時、つぶやいて云うには、
「わたしが生じい字を書く人間でさえなければこう云う役廻りは仰せつけられなかっただろうに」
といったのを法然が聞いて、「これは増長している。※(「りっしんべん+喬」、第3水準1-84-61)慢な心が深いから悪道に落ちる奴だ」といって安楽房を退けてその後は真観房感西に書かせることにした。而してこの安楽房は、後年後宮女房のことから自分は斬罪に会い、師の法然を遠流にするような事態を惹き起した人物である。
兼実は上述の如く法然が来る毎に降り迎えをされる。摂政関白が既にこの通りだから、その以下の公家殿上人の降り騒がれることは容易のものではない。法然はそれを煩さいことに思って九条殿下へ(月輪兼実)参らないように、草庵にとじ籠りということを名にして、九条殿をはじめ、何処へも出て歩くことをしなかった。それを兼実は頻りに歎いて、「それでは仮令房籠りの折と雖もわしの身に異例でもあるような時には見舞いに来て下さるだろうな」