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ぼくとうきだん

濹東綺譚

永井 荷風

線上閱讀永井 荷風《濹東綺譚(ぼくとうきだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 57,666 字 · 114 頁

青空文庫

作後贅言

色増す姿ぞいたましき。

病める蝶ありて

傷きし翼によろめき、

返咲く花とうたがう※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)頭の

倒れ死すべきその葉かげ。

宿かる夢も

結ぶにひまなき晩秋の

たそがれ迫る庭の隅。

君とわかれしわが身ひとり、

倒れ死すべき※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)頭の一茎と

ならびて立てる心はいかに。

丙子十月三十日脱稿

作後贅言

向島寺島町に在る遊里の見聞記をつくって、わたくしは之を※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)東綺譚と命名した。

※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)の字は林述斎が墨田川を言現すために濫に作ったもので、その詩集には※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)上漁謡と題せられたものがある。文化年代のことである。

幕府瓦解の際、成島柳北が下谷和泉橋通の賜邸を引払い、向島須崎村の別荘を家となしてから其詩文には多く※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)の字が用い出された。それから※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)字が再び汎く文人墨客の間に用いられるようになったが、柳北の死後に至って、いつともなく見馴れぬ字となった。