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はいいろのきおく
灰色の記憶
久坂 葉子
線上閱讀久坂 葉子《灰色の記憶(はいいろのきおく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 65,588 字 · 132 頁
第六章
習慣的であり、腕時計のようなものであった。
第六章
学期があらたまり、私は幹事をつづけ、民主主義の産物である自治会等の役もひきうけるようになった。私は何でもぽんぽん云ってのけた。それは愛校心とか、自由主義思想とかいう名目の下ではなく、面白いからであった。しかし私達の要求は殆ど学校当局にはきき入れてもらえず職員会議で一応相談の上という逃げ口上ですべて校長の独断で事ははこばれた。それでも私には大した影響はないと考えていたから、又何かの事件を持ち出してはその話を呈供することを喜んでいた。学校復興のバザーだとか学芸会音楽会がしきりにもよおされるようになった。私は劇に出たり、独唱したりピアノをひいたり自作のうたを舞台の裏でうたったり(――何という心臓の強かったことだろう――)平気でやり、又人気を集めた。机や手提げカバンの中に贈物や手紙の類が舞いこんでいる。私の姿を廊下で追いまわしたりする人や、私の体にぴったり体をひっつけて泣き出す人や、私は別にうるさがらないで、それぞれ御礼の返事を出した。妙な快楽であった。その頃、やっと一軒家がみつかって、私達の家族だけ其処へ引移っていた。