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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
線上閱讀牧野 富太郎《牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,045 字 · 185 頁
「今、日本には植物学者が大変少ない。だから植物学に志す者には、出来るだけ便宜を与えるのがわが学界のためである。且つ先輩としては後進を引立てて下さるのが道であろうと思う。どうか私の志を諒として、今までのように教室への出入りを許していただきたい」
そういって、大いに博士を説いてみたが、博士は肯ってはくれなかった。
私が思い切ってロシアへ行こうと決心したのは、その時である。ロシアにはマキシモヴィッチという学者がいて、明治初年に函館に長くおったのであるが、この人が日本の植物を研究してその著述も大部分進んでいるという事であった。私はこれまでよくこの人に標品を送って、種々名称など教えて貰っていたが、私の送る標品には大変珍しいものがあるというので、大いに歓迎してくれ、先方からは同氏の著書などを送ってよこしたりしていた。この時分には私もかなり標品を集めていたからこれを全部持って、このマキシモヴィッチの許へ行き大いに同氏を助けてやろうと考えたのである。しかし、この橋渡しをしてくれる人がないので、私は駿河台のニコライ会堂へ行って、そこの教主に事情を話してたのんだ。すると、よろしいと快諾してくれ、早速手紙をやってくれた。