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まきのとみたろうじじょでん

牧野富太郎自叙伝

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,045 字 · 185 頁

青空文庫

という事になり、そこは私は土佐の生まれだけあって、その鼻息が頗る荒らかった。一方では杉浦重剛先生または菊池大麓先生など、それは矢田部が怪しからんと大いに孤立せる私に同情を寄せられ、殊にその頃発行になっていた「亜細亜」という雑誌へ杉浦先生の意を承けて大いに私のために書いて声援して下さった。

丁度その時である。イッソ私は、私をよく識ってくれている日本植物研究者のマキシモヴィッチ氏の許に行かんと企て、これを露国の同氏に紹介した。同氏も大変喜んでくれたのであったが、その刹那同氏は不幸にも流感で歿したので、私は遂にその行をはたさなかったが、その時に「所感」と題して私の作った拙い詩があるからオ目に掛けます。

専攻斯学願樹功、微躯聊期報国忠、人間万事不如意、一身長在轗軻中、泰西頼見義侠人、憐我衷情傾意待、故国難去幾踟※(「足へん+厨」、第3水準1-92-39)、決然欲遠航西海、一夜風急雨※※、義人溘焉逝不還、※(「倏」の「犬」に代えて「火」、第4水準2-1-57)忽長隔幽明路、天外伝訃涙潸潸、生前不逢音容絶、胸中鬱勃向誰説、天地茫茫知己無、今対遺影感転切

明治二十四年十月遂に上の図篇が第十一集に達し、これを発行した時、私の郷里土佐国佐川町に残してあったわが家(酒造家)の始末をつけねばならぬ事が起ったので、仕方なく右の出版