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こくりのはなし

狐狗狸の話

田中 貢太郎

線上閱讀田中 貢太郎《狐狗狸の話(こくりのはなし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 747 字 · 2 頁

青空文庫

コクリと云う遊戯は、海外から渡来したものであって、渡来期は正確には判らないが、明治十六年比、米国船が伊豆の下田へ寄港した時、水夫の一人がそれを伝えたと云われている。

コクリの遊戯をするには、まず女竹を見つけて来て、節を揃えて一尺二寸に切った物を三本作り、それを交叉して中心を麻糸で括って、上に飯櫃の蓋又は盆を伏せ、三人以上の人数で手をその上へ軽く載せて、指と指を接触さし、コクリの来るのを待っていると、暫くして感じがあるので、そこで吉凶禍福などを問うと、竹の脚をあげてその意を示すものである。又コクリの上に卵を載せると良く踊り、三絃を弾くと大いにうかれる。

コクリが狐狗狸と書くは当字で、右に左に傾くからコクリと呼ぶと云う者があり、又米国がえりの益田某が、天理を告ぐ器であると云って『告理』の文字を用いたので、それがコクリの名の起源となったと云う者もある。文献としては、石渡賢八郎編の『西洋奇術狐狗狸怪談』と骨皮道人著の『狐狗狸と理解』の二書があるが、皆明治二十年比の刊行である。

要するにコクリはスピリチュアリズム降神術であり、或はテーブルトルニングと云う遊戯で、人体電気の作用であると云う者もある。