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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 229,387 字 · 453 頁
いつかのエハガキにしろ、あのひとのある心もちの傾向がわかるでしょう?
音楽でこの位まともな女の人がいたらどんなにいいでしょう。本気で勉強して新しい音楽についての努力しているひとがいたらどんなに楽しいでしょうね。器楽のひと、作曲するひと、そういう人を知りたい。作曲もする人がいますが、これは、何というか一種の人物で、自分を人前に出す欲望のつよさで音楽をやるみたいで、一寸よりつけぬ。それは新協の芝居につける音楽の扱いかたで実にわかる。芝居を生かすんではなくてサアきけと、つぎはぎの模倣物をぶちまけるのだから。しかし、こういう過程も過てやがて音楽もすすむのでしょう、とにかく弾くという技術では日本人の女の子が十七でパリのコンクールで一等をとるようになって来たから。芸術が生れるのはこれからです。
私の勉学は愉快に進んで居ります。今よんでいるものは大変に面白い。哲学のことにしろ、最も要点が押し出されています。経済学の部に入って居ますが、これをしゃんと了れば、大分他のものが分るようになると楽しみです。
光子さんが絵の話で動きのことを云って、計らず私が熱中したのは、動きにおいて捕え描写することが、文学でどのような意味をもっているかということ、その深大さ(トルストイのように「まざまざとした体の動き、声と目の動き」