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げんだいにほんのしそうたいりつ
現代日本の思想対立
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《現代日本の思想対立(げんだいにほんのしそうたいりつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 頁
ここにも亦、科学ジャーナリズムの文化闘争の歩みをみることが出来る。科学認識論として、自然弁証法が、形式論理に対して強調されることは、いわゆる弁証法的唯物論の自然科学への滲透であって、これは将来の研究問題なのであるが、あまりに分化的領域にたてこもっていたがために、より高い立場から、自己の領域をみようとしなかった個別科学者に対しては、この自然弁証法の台頭は、異常な反省を促した。石原純が、その近著『現代物理学』(『唯物論全書』の内)に於て、従来の物理学とは面目を変えて、認識論上に、とりわけ自然弁証法的理解の方法をもって、基礎的諸原理――仮想変位や最小作用の原理など――を把握しようとしているのは一進歩だ。科学史がまた、一つのイデオロギー、乃至は科学として、小倉金之助、岡邦雄、伊豆公夫、その他諸氏によって編まれつつあることは、この国で少しでも科学が人類の実践を通して、即ち、生産と社会歴史法則との関連をもととして、思惟されていることを立証するもので、科学思想発達の上に、いわゆる科学のジャーナリズムと、その大衆化のためによろこばしいことだ。
最近、良心的な科学者によって、科学的精神の高揚が叫ばれているのも、滔々と迫るファシズムの嵐のなかにおいては緊要な現実だ。