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げんだいにほんのしそうたいりつ

現代日本の思想対立

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《現代日本の思想対立(げんだいにほんのしそうたいりつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 頁

青空文庫

なものだ、ということを知らないことが、この偶然文学論者や偶然論者の作戦の誤りだ。同じく因果性といった処で、マルクス主義では機械的な決定論などを考えてはいないのだから、ハイゼンベルクの不確定性の原理も唯物論に対する何等の反証にならぬ。偶然論は偶然論として、唯物論反撃というような他愛もない思い込みとは別に、問題にされるべきだったのだ。専らこの点を衝かずに、中河与一氏や石原純博士に一々お相手を仕った森山啓、三枝博音、其の他の諸氏は、一杯食わされたのである。岡邦雄氏の石原批判などが、比較的ねらいの狂わない処だったろう。

日本ファシズムの台頭と〔共産〕党の退場とに基いて始まったものは、俗称又自称「労農派」又は之に接近した立場の「講座派」(又「封建派」)に対する批評である。これはなぜだか急に勢よくなって来たのだ。

人物は大内兵衛(之は労農派には数えないことにしよう)、向坂逸郎、土屋喬雄、岡田宗司、鈴木茂三郎の諸氏で、労農派からは『先駆』という機関誌(?)様のものも創刊された。所謂講座派は山田盛太郎、平野義太郎を始めとして、小林良正、相川春喜の諸氏だ。其の後事情があって続々とは行なわれないことになったが、一等興味のあるのは向坂氏「『日本資本主義分析』