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げんだいにほんのしそうたいりつ
現代日本の思想対立
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《現代日本の思想対立(げんだいにほんのしそうたいりつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 頁
に耐えぬことを告白するものだ。この点から云って田辺元氏のラショナリズムの主張に立つヒューマニズム批判及び時局批判は、注目されるべきものである。モラル論も亦相当行なわれたと見るべきだが(之には私も関係がある)、もし元来唯物論の一環として提唱されるべきこのモラル論をヒューマニズム主義と結びつけるなら、それはモラル論ではなくてモラル主義になって了うだろう。――西田哲学の多少の台頭も見逃してはならぬが、今はこれを割愛せざるを得ない。
専門的宗教家が思想統制に大して役に立たぬことは今までと変らない。宗教で思想上意味のあるのは、寧ろ多数の邪教が不敬宗教であることが発見されたという事実だ。つまり邪教の主な大きなものは、日本の政治動向に順応して初めて邪教たり得た、ということの発見だ(大本教、島津ハル子、ひとのみち、又或る意味では天理教、其の他)。
最後に、文化運動の新しい形態の萌芽として、文化人の生活権の拡大を現実的な地盤として初めて大衆的文化運動を遂行し得る、という建前から、「日本文化人協会」が組織されつつあることを注意しよう。之は江口渙氏等と社大党幹部等と賀川豊彦氏等との結合によるもので、今後或いは唯一の実際的な文化人運動団体となるかも知れぬ。