輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ

省線電車の射撃手

海野 十三

線上閱讀海野 十三《省線電車の射撃手(しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,355 字 · 45 頁

青空文庫

4

4

大江山捜査課長は、警視庁の一室で唯ひとり、「省線電車射撃事件」について、想念を纏めようと努力していた。

戸浪三四郎が「一宮かおるの屍体に異常はないか」と聞いたのは炯眼だった。屍体の纏っていた衣服の左ポケットに、おかしな小布が入っていた。それは丁度シャツの襟下に縫いつけてある製造者の商標に似て、大きさは三センチ四方の青い小布で、中央に白い十字架を浮かし、その十字架の上に重ねて赤い糸で、横向きの髑髏の縫いがあった。

この髑髏の小布はなにを示すものなのだろう。

お守りなのであろうか、と考えた。あまりに平凡である。

不図思いついたことは、これはある不良少女団の団員章ではないか、と。殺された一宮かおるは、××女学校の校長の愛娘だったのであるが、教育家の家庭から不良児の出るのは、珍らしいことではない。かおるは不良少女であったが、仲間の掟を破ったために殺された、と見てはどうであろう。

大江山警部は給仕を呼んで、不良少女調簿をもってこさせると丹念にブラック・リストの隅から隅まで探しまわったが、かおるの名前も、その怪しげな徽章も見つからなかった。そうすると、未検挙の不良団なのであろうか。