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いしのかみとさえのかみと
石の信仰とさえの神と
折口 信夫
線上閱讀折口 信夫《石の信仰とさえの神と(いしのかみとさえのかみと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,221 字 · 15 頁
日本では、もう一つ、石の成長する信仰がある。壱岐国の渡良島では、石を拾ってきて、祀っておいたら、だんだん大きくなったという話がある。これは、石漂着の信仰と、石成長の信仰と、二つのものが重なって、一つになったのである。石が寄ってくるということは何か。石でなくても、遠いところから、この土地へ漂うてきた、と信じられるものなら何でもよい。神なら神が、舟に乗ってこられたことになるが、もっと抽象的、神秘的な威力のある霊魂が、その土地にやってきた話となる。
「たま」は、むきだしで来たとも考えるし、また、物の中にはいって、来たとも考えているが、どちらが元というのでなく、知れる限りにおいては、両方とも平行してある。まず、普通の形では、霊魂がそのままやってくると考えるのがわかりやすいと思うが、やはり、物にはいってくるか、あるいは、こちらの物にはいっていることがあるのである。霊魂のはいっているものを、やはり、たまと言う。古い時代のもので、たまが海岸へ寄せる話では、石のことや貝のことや、いろいろある。たまが漂着してきて、たま(玉、珠)に憑くと考えたのである。すると、古い歌に、海辺で「玉や拾はむ」