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いしのかみとさえのかみと
石の信仰とさえの神と
折口 信夫
線上閱讀折口 信夫《石の信仰とさえの神と(いしのかみとさえのかみと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,221 字 · 15 頁
というようなのがたくさんあるが、わりあい素直に釈けるわけである。誰かがその物の中に霊魂があると信じると、その物は玉ということになる。自分を守る霊魂がはいっていると信ずるものを、身体につけているものは、やはり、たまである。そうして、たまの多くは、石であった。
この石のなかで、もっと著しい話は、石が子を生む話である。これも、柳田先生はいろいろ書いておられるが、石は大きくなったり、また、分裂したりする。石が分裂することは、霊魂は分割することができるという昔の考えからゆくとわかりやすい。昔は、霊魂を分割して与えることができると考えていた。できれば分ちやすいものを選ぶので、たとえば、植物もたまになる。
み吉野の玉松が枝は愛しきかも。君が御言を持ちて通はく (万葉集巻二、一一三)
などの歌は、松そのものが、たまであり、その松を分割して、威力をもっているものにしたのである。
しかし、われわれが主に霊的な玉として考えやすいのは、石である。装飾品としての玉の石以外に、霊魂が籠っているものとする玉の石は、ごく小さいものから大きいものまである。石が子を生む話は、霊魂を分割する習慣があるから、それにちょうどあたる条件を備えたものがあったわけである。