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かがくほうほうろん

科学方法論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学方法論(かがくほうほうろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 頁

青空文庫

人間の理性に恐らく普遍するこの性質――弱点であり又長所である――が、或る条件の下に現われたものが、吾々のよく見る、学問のかの仮空的分類である。そしてこの性質は学問の分類という概念のもつ必然性に基く、之を後に再び吾々は見るであろう。

学問の分類を始める前に、之に先だって、学問という社会的存在と、学問ならぬ夫との、区別を与えておく必要がある。吾々の生活に於て、生産的乃至創造的営みと、そうでない営みとを区別出来るならば(蓋し生産は物質的形態に於ける創造概念であり、創造は必ずしも物質的形態を必要としない生産概念であろう)、生産的乃至創造的営み、労作それ自身は、――この労作の結果の享有ではない、――最も根本的な意味に於て、芸術(Ars)と呼ばれて好いであろう*。人々は之を或る意味での自然概念に対立せしめる。人間は原理的に、自然の内に於て生活しながら自然を利用し、之を使役し、その意味に於て之を征服し、否定する。自然概念のこのような否定――それは単なる又直接なる否定ではなくして、その克服・止揚である――を理解せしめるものが今の芸術概念なのである。之によって人間の自然生活――如何なる人間も常に自然生活を営まずにはいられないが――は歴史的生活にまで否定され止揚されるであろう。