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かがくほうほうろん

科学方法論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学方法論(かがくほうほうろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 頁

青空文庫

であるから、吾々は之を他の機会に独立に、但し恐らく学問論乃至科学論の名に於て、取り扱うことが便宜であるであろう。

リッケルトの科学論に対する四つの重な批難を私は吟味した。此等の批難が吾々にとって何を意味するかを改めて述べよう。

第一の批難は、与えられた事実(実在)と科学的概念構成との相互に独立な対立に基く立場に向けられると云った。事実と概念構成とが内容と形式として、又より一般的に云うならは客観と主観として、対立する処の、カント的立場に対する批難でそれはあった。このカント的・認識論的(又それは論理的と呼ばれる)立場が一応は必然であることを吾々は前に見ておいたが、今やこの立場が要するに一応のものに過ぎず終局的なものではないことが、この批難によって指摘されたわけである。故に第一の批難を吟味した結果は、認識論的立場――形式と内容・主観と客観の対立――を棄てることを吾々に要求する。科学的概念構成と事実・実在との対立は、もはや相互に独立と考えられる形式と内容・主観と客観とのそれであることを許されず、何か他の意味での対立でなければならぬことが要求される。そして実際、両者の対立は方法と対象との対立であったのである。