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りゅうぐう
竜宮
豊島 与志雄
線上閱讀豊島 与志雄《竜宮(りゅうぐう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,547 字 · 8 頁
今時、竜宮の話などするのはちとおかしいが、また逆に、こういう時代だから、竜宮の話も少しはしてよかろう。
竜宮といえば、先ず、「浦島太郎」の昔話が思い出される。これは誰でも知ってるもので、ここに梗概を述べるにも及ぶまい。
ただ、注目すべきは、浦島太郎が竜宮の乙姫様から貰ってきた玉手箱のことだ。あの箱を開けたために、三年の月日が三百年の現実に還り、浦島はよぼよぼの老人になってしまった。然し、もしあの箱を開けなかったら、どうだったであろうか。浦島は永く青春を保ち得たであろうか。或るいは竜宮へまた戻れたであろうか。どちらも疑わしい。
このようなことは、然し、この昔話では問題にしないがよかろう。青春や享楽に対する愛惜として、素直に受け取るべきものであろう。
ギリシャ神話のパンドラの匣、浦島太郎の玉手箱、古人は面白いものを考え出した。
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竜宮に関する昔話はたくさんあるが、そのなかで面白いのは、「くらげ骨なし」だ。これは、海月がその饒舌の罰を受けることが主題であるけれど、面白いのは他の点にある。この話は柳田国男氏も記述しておられるが、広く知られてはいないから、面白い点を中心にして紹介してみよう。