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はしがき
童話集 春
竹久 夢二
線上閱讀竹久 夢二《童話集 春(はしがき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,531 字 · 97 頁
そりゃあ綺麗な花があるの。だって、葉子さんのお宅の庭よかずっと広いんですもの」
光子が勢こんで言ったけれど、誰もそれには答えなかった。
3
つぎの日も、そのつぎの日も、葉子は森先生を橋の上で待合して学校へ行った。けれどノートの事については何にも仰有らなかった。葉子もそれをきこうとはしなかった。
光子は葉子が先生と一緒に学校へ来るのが妬しくてならなかった。その週間も過ぎて、つぎの地理の時間が来た。
葉子が忘れようとしていた記憶はまた新しくなった。葉子は、おずおずと先生の方を見た。先週習ったところは幾度となく復習して来たから、どこをきかれても答えられたけれど、先生は葉子の方を決して見なかった。そして光子に向って、
「巴里はどこの都ですか」とお訊ねになった。すると「佛蘭西の都であります」と光子が嬉しそうに答えた。
地理の時間が終ると、運動場のアカシヤの木の下へいって、葉子はぼんやり足もとを見つめていた。何ということなしに悲しかった。
「葉子さん」そう言って後から葉子の肩を軽く叩いた。それは葉子と仲好の朝子であった。朝子は葉子の顔を覗きこんで「どうしたの」