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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)

粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)(あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 頁

青空文庫

様子、只今では人力ですが、其の頃は駕籠に乗って歩いたもので、正月のことゆえ、ちょっと輪飾が後に附いて居ります。駕籠の煽りをポカリと揚げて中から出た侍は、山岡頭巾を真深に冠り、どっしりした無紋の羽織を着、仙台平の袴を穿き、四分一拵えの小長い大小を差し、紺足袋で駕籠から足袋はだしの儘つか/\と重三郎の傍へ寄るより早く、粟田口の這入った箱へ手を掛けて無理に取ろうと致します。重三郎は小僧にも持たせずに自分が脊負って来るくらいですから、驚いて大声を揚げ、

重「泥坊/\」

と呶鳴ると、彼の侍は突然腰に帯して居た一刀を引抜く刃の光に、重三郎は堪らんと心得て逃げたが、横へ切れゝば宜いのに真直に往ったから仙台堀へ駈込んだが、暫くして浮み上り、がぶ/\遣ってる処を上からスーッと一刀浴せたが、水の中ゆえ鋒鋩が肩へ中ったか何うだか様子は分りません。侍は刀を提げたなりで水面を透して見て居り、暫く経って後へ退り、懐中から小菊の紙を出して刀を拭いましたが血染もない様子ゆえ、其の儘鍔鳴をさせてピタリと鞘へ収め、刀箱の風呂敷包を解き、中から取出して見ると、白茶地亀甲形古錦襴の結構な袋に這入って居ります。