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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
線上閱讀谷崎 潤一郎《細雪(ささめゆき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 226,715 字 · 431 頁
そんなことで、多分四時頃から六時頃まで、二時間ばかり上り込んでいたように思うが、それにしても一体こいさんが、「帰ってほしい」と云うことを一と言ぐらい云ってくれてもよかったではないか、あんな人が突然庭から這入って来て、いやに威張った口を利いたりして、(雪子は前から、中姉ちゃんのいる時といない時では啓坊の態度が大変違う、と云っていたが、昨日は特に横柄であったと云う)「水戸ちゃん」だって随分けったいに思ったであろうし、あたし等がどんなに迷惑しているか分っていたであろうに、こいさんなら「帰れ」と云うことを云える人でもあり、云うのが当り前ではないか、と、そう雪子は云うのであったが、でもその不平を面と向って妙子には云わず、蔭で幸子に訴えるのであった。
幸子は、そんな風では又二三日うちに来るかも知れないと思うにつけて、この際此方から訪ねて行って、今後病院へは二度と来てくれないように頼み込むことが必要であると感じたが、そう云えば、どちらにしても一遍奥畑へ挨拶に行くべき場合なのであった。と云うのは、先月末の斎藤医師の勘定なども、多分奥畑が払ってくれているのであろうし、妙子が臥ていた十日ばかりの間の薬餌を始め附添人の食い雑用などでも、随分厄介を掛けている筈で、細かいことを云えば、医者の送り迎えをした自動車代、運転手への心付け