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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

線上閱讀谷崎 潤一郎《細雪(ささめゆき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 226,715 字 · 431 頁

青空文庫

あるには違いないが、―――少くともこいさんに対して今も昔に変らない純真な感情を持っていることだけは私が保証する、尤も、十七八の歳から茶屋酒の味を覚えたので、その頃は品行も悪かったようであるし、一時こいさんと引き離されていた時代にも乱行に耽ったことがあるようだけれども、それも好きな人と添えないために焼けを起したのであるから、その心持は察して上げてほしいのである、しかしこいさんは若旦那とは段違いに賢いお嬢さんで、料簡もシッカリしてい、女に似げない技能を身に付けておられるのだから、若旦那のような甲斐性なしでは物足りなくなったのかも知れないし、それも無理でないところもあるが、十年来の並々ならぬ間柄を考えたらそう簡単に捨てられる筈のものでもあるまいし、若旦那の一途な胸の中も少しは可哀そうと思って戴きたいのである、それに、どうせ若旦那と添う気がないのなら、あの米吉どんの事件があった時に、きっぱり別れてしまってくれたら、若旦那としてもまだ諦めようがあったろうに、あの時も米吉どんと結婚するようなしないような、若旦那に対しても愛着があるような無いような、曖昧な態度だったので、つい若旦那も引き擦られて来たのであるが、米吉どんが死んだ今日になっても矢張相変らずの態度で、切れようともせず、かと云ってはっきり同棲しようともしない