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うつくしいにほんのれきし
美しい日本の歴史
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《美しい日本の歴史(うつくしいにほんのれきし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,561 字 · 37 頁
異見会
が始まったお蔭で、私のゴルフ時間まで失くしてしまった張本の佐佐木茂索などへも放って『チクと茂索を刺して参れ』などとやれたら、どんなによい気晴らしになるだろうか。ちょいと考えても、そんな風に蜂を使ってみたい向きが方々にある。が、そいつは出来ない相談だから、誰かがこれをたねにして、ひとつミュージカルにでも脚色してみたらチクと面白い諷刺物になるのではないか、などと独り思ったからである。
異見会
春行くや、の駄句にもならない風景だったが、東京都知事以下、全国の選挙ビラも、やっと方々で掃かれている。
この後はすぐ違反検挙、その後はまた議場への闘争の持ち込みだろう。考えてみると、ずいぶん不便で厄介な制度である。いまの政治基本ではこれが最上な人智なんだからその社会体質といい進歩といい、実はまことに心もとないものだ。
封建時代の素朴な人間たちの智恵の方が、時にはずっと上等なばあいもある。彼らの支えていた社会や制度は、もちろんずっと現代より小型には違いなかったが、然し、はるかに人間と人間の会議であったと言えそうだ。たとえば「黒田家家譜」に見える“異見会”などもなかなかおもしろい仕組みである。