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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
線上閱讀小山 清《落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,741 字 · 486 頁
祖母はその人に対して相当酷い仕打もしたらしいのだが、祖父が死んで、またその人を家に迎えたりしていたのである。樺太のおじいさんのもとからは、折にふれて海産物の小包が送られてきた。私の家はもと京町二丁目で貸座敷業を営んでいて、一時祖父も三業取締の役員をしていたようだが、ちょうど私が生れた年にあった吉原の大火以後廃業したのである。祖父は相当な喧屋のようであった。煮物の味加減なども気難しかったらしく、自分で台所に出てきて鍋の蓋を取って験していたのを、私も見かけたことがある。左の二の腕に桃の実の小さい刺青をしていた。骨董道楽で、家には祖父の蒐めたものがかなりあったが、震災のときに焼失した。子供のときに眼に触れた感じだが、いまその記憶を思い起してみても、祖父の趣味はまんざらでもなかったような気がする。器用な質だったらしく、兄や私のためにも、木片に船を彫ったり、竹細工に渋紙を張ったりなどして飛行機の模型を作ってくれたりした。私の家の裏に私の家の持家である長屋があったが、その一軒に祖父の弟にあたる人の一家が住んでいた。大阪おばあさんにしろ、またその弟の人にしろ、共に祖父が呼び寄せたのだろうが。