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らん

蘭

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《蘭(らん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,247 字 · 21 頁

青空文庫

まして七郎右衛門は子に甘かった。愚かな子ほどという親の弱点がむきだしだった。藤六は育つにしたがって親の威光と、自分の腕力のねうちを知った。そしてこの二つのものは、自分の愚かさを償う上に、権力をさえ与えてくれるということを……では権力を持とうではないか。しだいによれば、筆頭家老にもなれる身の上だ。藤六は、そういう欲望にそそられる年齢になった。それは自然、対立するものに気づくきっかけとなる。

かれは藩の人望が、生之助と平三郎を結びつけた将来にかかっていることを発見した。かれはいきりたった。かれはまず、主家百年のために忿怒の声をあげた。かかる文弱の徒に政治を渡しては、勝山一藩の運命は見るべきのみ、と叫んだ。それはやがて、妄執のごとき信念となり、かれみずから、おのれを壮士なりと確信させた。

なにがし会とやら、ものものしい結盟の旗をあげたのは、去る冬のことだった。かれは士風作興という名目をふりかざし、腕力だけで頭のない、サルのように単純な若者たちと組んであばれだした。柔弱者だといってなぐり、結盟に加わらぬといって凌辱した。人々はかれらを避けた。かれらのすることに目をつむった。