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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(十三)青い帯(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 114,244 字 · 231 頁
平次は水道橋へ来ると、橋の袂を捜して手頃な沢庵石ほどの石を見付けました。
「親分、そんな石をどうするんで?」
「こいつを手拭に包むのさ、――その手拭の端っこを持って、力任せに振廻したら、どんなことになると思う」
「あぶないね、親分」
「お由良はこの石でやられたんだろう。お関は死骸を真っすぐに水に落したというが、死骸の首から肩へかけての斑点が変じゃないか――たぶん声をも立てずに、あっと言う間に死んでしまったことだろう」
「…………」
「橋の欄干の下に倒れていると、そこへお関が来て、てっきり毒酒にやられたと思って、欄干の下を潜らせて水へ落した――」
事件の輪郭が次第に明白になって行きます。
「すると親分――」
「お由良を殺したのは、宵からお由良を跟けていた奴だ――人知れず家を脱け出せる人間だよ――そんな都合の良い家に住んでいるのは、八五郎と――」
「親分」
「もう一人あるはずだ」
平次はそう言いながらもういちど飯田町に引返すと、伊勢屋に飛び込んで主人の治三郎を縛ってしまったのです。
「あ、親分。私じゃない、私は」
「黙れッ」
平次が取合いそうもないと見ると、
「お由良は恐ろしい女でした。