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さこく
鎖国
和辻 哲郎
線上閱讀和辻 哲郎《鎖国(さこく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 頁
そこには教会の覊絆を脱した近世の精神が力強く動いていたとしても、ヨーロッパ人自身すら、それを純粋に取り出すことは出来なかった時代である。その近世の精神に参与し得るためには、それと絡み合ったものをも一緒に取り入れなくてはならなかった。そうしてそのためには当時の日本人は極めて都合のよい状況を作り出していたのである。古い伝統の殻は打ち砕かれた。因襲にとらわれない新鮮な活力は民衆のなかから湧き上って来た。室町時代末期の民衆の間に行われた文芸の作品――ほとんど仮名文字ばかりで書かれ、漢学や漢字の束縛を最少量にしか示していないあの物語や舞の本の類――は、今見ると実に驚かされるような想像力の働きを見せている。死んで甦る神の物語もあれば、美しいものの脆さを具象化したような英雄の物語もある。ああいう書物を読み、ああいう想像力を働かせていた人々の間に、ローマ字書きが拡まり、旧約や新約の物語が受け入れられるということは、いかにも自然なことであったと考えられる。のみならず、当時の日本人の強い知識欲に応えるために、反動改革の急先鋒であったヤソ会士さえも、日本では、近世初頭に急激に発展した自然科学の知識を振り廻したのである。