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もん
門
線上閱讀夏目 漱石《門(もん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 頁
夜汽車で新橋へ着いた時は、久しぶりに叔父夫婦の顔を見たが、夫婦とも灯のせいか晴れやかな色には宗助の眼に映らなかった。途中に事故があって、着の時間が珍らしく三十分ほど後れたのを、宗助の過失ででもあるかのように、待草臥れた気色であった。
宗助がこの時叔母から聞いた言葉は、
「おや宗さん、しばらく御目に掛からないうちに、大変御老けなすった事」という一句であった。御米はその折始めて叔父夫婦に紹介された。
「これがあの……」と叔母は逡巡って宗助の方を見た。御米は何と挨拶のしようもないので、無言のままただ頭を下げた。
小六も無論叔父夫婦と共に二人を迎いに来ていた。宗助は一眼その姿を見たとき、いつの間にか自分を凌ぐように大きくなった、弟の発育に驚ろかされた。小六はその時中学を出て、これから高等学校へ這入ろうという間際であった。宗助を見て、「兄さん」とも「御帰りなさい」とも云わないで、ただ不器用に挨拶をした。
宗助と御米は一週ばかり宿屋住居をして、それから今の所に引き移った。その時は叔父夫婦がいろいろ世話を焼いてくれた。細々しい台所道具のようなものは買うまでもあるまい、古いのでよければと云うので、小人数に必要なだけ一通り取り揃えて送って来た。