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かみなりもんいほく
雷門以北
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《雷門以北(かみなりもんいほく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,839 字 · 44 頁
――「仲見世」というところはときにそうした景情をもつところだった。
その後、「万梅」は、公園の中「花やしき」の近くに越して、そのころ「仲見世」に勢力を張っていた牛屋の「常盤」がそのあとをうけついだ。そうして「奥の常盤」という名称で営業をつづけた。……といっても、それは、そうした事業家らしい料簡の、そのなつかしいおもてつきの一部の改築して簡易な食堂をこしらえたり、湯滝をはじめたり、花壇を設備したりした。そうしていままでより広い世界の客をさそおうとした。――とくに「奥の常盤」と呼んだのは、それ以外、「雷門の常盤」だの「中の常盤」だのというおなじ店のいろ/\そこに存在したからである。
それほどさかった「常盤」もだん/\その影がうすくなった。どの店のおもてにも秋風がふいてすぎた。――そうしたとき、その「奥の常盤」を、ありがたちのまま引うけたのがいまの「大増」である。――そのうちもその以前「今半」のならびにもう一けん店をもっていた。そうしてそれは地震まえまで残っていた。――だからかつては「奥の大増」と、とくにやっぱりそこをそう呼んだのである……
そんなことはどうでもいい、それよりそこの「万梅」