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わたしのしごと しょうこうのしごと
青帛の仙女
上村 松園
線上閱讀上村 松園《青帛の仙女(わたしのしごと しょうこうのしごと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,693 字 · 68 頁
と大した変りようでした。次には、パリに出す、セントルイスの展覧会には入選するというようになり、銅牌やら銀牌やら、海の向うから送ってきました。日本の国内にも、美術協会が出来る。明治四十年には文展が出来る。
行き詰りを開く母の言葉
明治の時代はよい時代でしたな。世の中が、活気づいて、すべてのものが興ってくるという気配でした。
母と申せばこんなことがありました。ある年、文展の締切が近づくのに、どうしたことか構想がまとまらず、妙に粘ってきました。今思えば、明治四十二年、文展第三回の時でした。気持ちはいらいらしてくる。つい、口もきかず、朝から画室にとじこもっていると、母が来てこう言います。「何をくさっている。そうや、文展の絵が、かけんでくさっているのじゃろ。なに、今年はやめなさい」私は毎年出品してきたのに、今年だけ出さないのは残念でなかなかそんな気持になれません。すると母は「文展はまあ、皆の画を並べている店のようなものではないか。大空から、その店を眺めるつもりになってごらん。今年は私の絵がないのでさぞお店がさびしかろう。来年は、私の絵でうんと賑わしてやろうと、まあこんな風に考えてごらん。