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わたしのしごと しょうこうのしごと
青帛の仙女
上村 松園
線上閱讀上村 松園《青帛の仙女(わたしのしごと しょうこうのしごと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,693 字 · 68 頁
絵筆に描き残す亡びゆく美しさ
京の舞妓の面影は、他のものの変り方を思えば、さして著しくはありませんが、それでもやはり時代の波は伝統の世界にもひたひたと打ち寄せているようです。髪の結方とか、かんざしとか、服装の模様とかが、以前に比べると大分変って来ています。髪なんか、昔の純京風は後のつとを大きく出して、かたい油つけをつけたものですが、近ごろは、つとも小さくなり油つけもつけないでさばさばした感じのものになってしまいました。
かんざしも夏には銀製の薄のかんざしをさしたもので、見るからに涼しげな感じのものでした。今も銀の薄のをさしてはいますが、薄の形が変って来て、昔のように葉がつまっておらず、ばらばらになってきています。服装の模様なども昔は裾模様のようなものが多く、一面に友仙のそうあらくないのをしていましたが、近ごろは大変柄があらくなってきました。
私は、明治の初めから十五、六年ごろの風俗を細微にわたってはっきりと覚えていますが、今のうちにこの亡びゆく美しさを絵に残しておきたいと思います。自分で描いておかないと、後から生れた人は絵では見ていても実地に見てきたのではないから、もう一つというところが描けないでしょう。