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かいじんじゅうまんかん

魯庵の明治 山口昌男、坪内祐三編

内田 魯庵

線上閱讀内田 魯庵《魯庵の明治 山口昌男、坪内祐三編(かいじんじゅうまんかん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 27,671 字 · 55 頁

青空文庫

に対する報酬をも厚うして、夫までは殆んど道楽だった操觚をしてプロフェッショナルとしても亦存在し得るような便宜を与えたのは日本の文芸の進歩を助くるに大に力があったのを何人も認めずにはおられぬだろう。

今日では新聞紙の発行が一つのビジネスであるのを何人も怪まないであろう。成島柳北や沼間守一が言論の機関としていた時代と比べて之を堕落と云うものあらば時代を解せざる没分暁の言として見らるゝであろう。其通りに雑誌も亦一つのビジネスであるが、二十五年前には僅に「経済雑誌」、「団々珍聞」等二三の重なる雑誌でさえが其執筆者又は寄書家に相当の報酬を支払うだけの経済的余裕は無かったので、当時の雑誌の存在は実は操觚者の道楽であって、ビジネスとして立派に成立していたのでは無かった。従って操觚者が報酬を受くる場合は一冊の著述をする外なく衣食を助くる道は頗る狭くして完全に生活する事が極めて難かしかった。雑誌がビジネスとして立派に成立し、操觚者がプロフェッショナルとして完全に存在するを得るに到ったは畢竟時代の進歩であるが、博文館が此の趨勢に乗じて率先してビジネスとしての雑誌を創め各方面の操觚者を集めてプロフェッショナルとしても存在し得る便宜を与えたる功績は決して争われないであろう。