Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
よじげんひょうりゅう
四次元漂流
海野 十三
Read 四次元漂流 (よじげんひょうりゅう) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 63,363 characters · 128 screens
幽霊の科学
「それはあるのよ。ちゃんとあるのよ、四次元世界というものがね。それについてあたしは、ぜひ幽霊のお話をしなければならないの。あの幽霊というものは、四次元世界の者が、三次元世界に重なって、そしてできるところの『切口』であるという結論をお話しなければならないの。その方が、早わかりがしますからね」
「むずかしいお話はごめんだ。ぼくは雪子姉さんのように勉強もしていないし、あたまもよくないんだからね」
道夫が悲鳴をあげた。
「まず、幽霊を科学的に証明しておかないと、あたしが今どんな危険なところに立っているか、それが道夫さんにわかってもらえないと思うわ。道夫さん、実はあたしは、その幽霊なのよ。今あたしは、四次元世界を漂流している身なのよ。助けて下さい。ぜび力を貸してあたしを助けだして下さい。一生のお願いですから……」
と、雪子は姿もおぼろとなり、悲痛な声をはなって泣いて訴えるのだった。ああなぜ雪子学士は、四次元世界などに踏みこんで漂流するような身の上になったのか。
幽霊の科学
しずまりかえった真夜中のことだった。
光もおぼろの下弦の月が、中天にしずかにねむっていて風も死んでいた。