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じしんなまず
地震なまず
武者 金吉
Read 地震なまず (じしんなまず) by 武者 金吉 (むしゃきんきち) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 98,954 characters · 195 screens
(1) タコ坊主上陸(平素姿を見せぬ魚が現れる)
明治二十四年十月二十八日濃尾大地震の前に、愛知県丹羽郡楽田村の水を落した田の中から無数のドジョウが出て来た(明治二十四年愛知県震災誌)。
明治二十九年六月十五日三陸大津浪の前に、同地方の海岸にウナギがおびただしく集まり中には一人で二百匹以上取った人もあった。鳥までが砂を掘ってウナギを食った。昼間も体を半分くらい穴から突き出していた(畑井博士その他による)。
安政三年七月二十三日青森県東方沖から発した地震にともなった津浪の前にも、多くのウナギが海岸に寄って来た(伊木常誠、三陸地方津浪実況取調報告、山奈宗真、岩手県沿岸大海嘯取調書、その他)。
大正十二年九月一日関東大地震の前に、ベルギー大使が葉山の海岸で、深海魚らしい赤い透明な魚が海面に浮かんでいるのを目撃した(中村左衛門太郎、関東大震災調査報告)。
同じ地震の前に、伊豆の漁師が「シゲ」と言う深海に棲む魚が浮き上がったのを見たと言う。この事をある水産技師に話したら、それはスケトウダラでしょうと言うことであった(中村左衛門太郎、地震)。
昭和二年三月七日丹後地震の前に、京都府与謝郡栗田湾や島蔭湾で深海の泥砂の中にすむアカエビやミミイカがイワシ大敷網や手繰網でおびただしくとれたと言う(奥丹後震災誌)。