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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
警察でも、あなたとおなじようにふしぎに思って、刑務所をしらべたのです。すると、どうでしょう。四十面相はいつのまにか、まったくべつの人間といれかわっていたのです。
四十面相によくにた男が、身がわりになって刑務所の独房にはいっていたのです。よくにているので、刑務所の係員も、いままで気づかないでいたというのです。いつ、どうして、このかえだまと、いれかわったかは、いくらしらべても、わからないのです。四十面相のかえだまになったやつは、ばかみたいな男で、なにをたずねても、エヘラ、エヘラ、笑っているばかりで、どうすることも、できないのだそうです。」
それを聞くと明智探偵の顔が、ぐっと、ひきしまりました。いっこくも、すてておけない大事件です。
「ちょっと、お待ちください。」
明智はそういって、いすから立つと、部屋のすみのデスクの上の電話器をとりました。そして、しばらく話していましたが、もとのいすにもどって、
「いま、警視庁の中村警部にたずねてみましたが、おっしゃるとおりです。四十面相はずっとまえから、刑務所をぬけ出していたらしいのです。……ところで、その四十面相が、あなたを脅迫したというのは?」