Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
名探偵の危難
名探偵の危難
そのとき、美術室の前の廊下には、ふたりの刑事が、ものかげにかくれて、じっと息をころしていました。
すると、とつぜん、美術室の中から人の声が聞こえ、どたんばたんと、取っくみあっているような物音がひびいてきました。
いよいよ夜光怪人がやってきたので、明智探偵が、とらえようとしているのかもしれません。
ふたりの刑事は、いそいで美術室の前にいき、ドアをひらこうとしましたが、中からかぎがかかっていて、びくとも動きません。
刑事たちは、どんどんとドアをたたきながら、大声で明智探偵に呼びかけました。
「先生、あいつがやってきたのですか。ここをあけてください。」
しかし、中からは、なんの答えもないのです。明智は怪人と取っくみあっていて、返事をすることもできないのかもしれません。
「明智先生! どうされたのです? 相手がてごわいのですか。このドアをあけることはできませんか。」
中では、やっぱり無言のまま、どたんばたんという恐ろしい物音がつづいています。ハッ、ハッ、という、はげしい息づかいまで聞こえてくるようです。
「明智先生は、やられているのかもしれないぞ。