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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
ドアには、中からかぎをかけ、刑事たちが、はいってこないようにしておいて、きみは、ひとしばいをやったのだ。
夜光人間が、部屋にはいってきて、きみと取っくみあっているように、見せかけたのだ。どすんどすんと、音をさせたり、うめき声をたてたりしてね。
みんなが心配して、ドアをやぶって部屋にはいってきたときには、夜光人間にやられたようにして、たおれていた。そのじつきみは五つの白玉を、ほうぼうのポケットにひとつずついれて、たおれていたのだ。ちゃんと、ぬすんでしまっていたのだ。
そして、名探偵明智小五郎が、大失敗をやったということにして、こそこそ赤森さんのうちを逃げだしたというわけさ。ぼくこそ、いいめいわくだ。ぼくは夜光人間と、取っくみあって、気をうしなうような弱むしじゃないからね。」
「うん、えらいッ! なにもかも、きみのいうとおりだ。さすがによく見やぶった。それじゃあ、もうひとつの秘密も、きみは、とっくに感づいているのだろうね。」
にせ明智は、そういって、じっと、あいての顔を見つめました。どちらがどちらと、見わけのつかないほどそっくりのふたりの明智探偵が、立ちはだかったまま、おたがいの目を、見つめあっていました。