Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
しかたがないので、警官は、腰のサックからピストルをとりだしました。
「こらッ、てむかいをするとぶっぱなすぞッ。命がないぞッ。」
そうどなっておいて、空にむかって、一ぱつ、だあんと発射しました。
「ワハハハハ……。」
四十面相は、さもおかしそうに、笑いだすのでした。
「ワハハハハ……、そんなおどかしは、おれにはきかないよ。おれは、なんにも武器を持っていないのだ。武器を持たない相手を、殺すことはできないはずだね。いくらおどかしの空砲をうったって、おれは、びくともしないよ。ワハハハハ……、ざまあみろ。」
こんな相手にかかっては、どうすることもできません。四十面相のからだを、うつことはできないのを、ちゃんと知っているのです。警官はあきらめて、ピストルを腰のサックに、もどしてしまいました。そして、また、いくども屋根にとりつこうとしましたが、そのたびに、四十面相が、はしごをゆさぶるので、落ちないようにしがみついているのがやっとでした。とても犯人をつかまえることなどできるものではありません。
下では、中村警部たちが、相談していました。
「水ぜめにしたらどうだろう。ホースで、あいつに水をぶっかけるんだよ。