Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
「ケ、ケ、ケ、ケ……、おい、チンピラども、とうとう、おれのわなにはまったな。いまに恐ろしいことがおこるから、待っているがいい。」
怪人は、そういったかとおもうと、銀色に光るからだで、洞窟の中をかけまわりはじめました。
まっ赤な目、まっ赤な口、その口から、ハッ、ハッと、赤いほのおをはきながら、闇の中を、めちゃくちゃに走りまわるのです。気がちがったように走りまわるのです。
三人は、それをよけて、洞窟のすみへすみへと、逃げていきましたが、すると、とつぜん、小林君の足の下の地面が消えてなくなってしまいました。
「アッ!」
と叫んだときには、深い穴の中におちこんでいました。洞窟のすみに、一坪ぐらいの広さの、おとし穴がひらいていたのです。深さは三メートルもあって、四方は、きりたった壁ですから、とてもよじのぼることはできません。
そこへ落ちたのは、小林少年とポケット小僧だけで、上山さんは、穴の上にいるのです。
「上山さん、助けてください。おとし穴に落ちてしまったのです。」
小林君が叫びますと、穴のふちに上山さんの顔があらわれました。ポケット小僧のもつ万年筆型の懐中電灯が、その顔を、下からかすかに照らしています。